小泉今日子さん主演映画「空中庭園」を見ました

かつてアイドルだった小泉今日子さんも,中年になりお母さん役をやってます.しかも,原作はとてつもなくストレスのたまる小説を得意とする角田光代さん.この作品「空中庭園」も一筋縄ではいかない作品です.

横浜のニュータウンを舞台に,平凡な主婦(小泉今日子)といい加減を絵に描いたような夫(板尾創路),現代的な適当娘(鈴木杏),ひきこもりらしい中学生の男の子(広田雅裕)の四人の家族に,夫の愛人,主婦の死期間近の母親(大楠道代)などがからみます.

主婦は計画的に幸せな家庭を表面上創り上げるのですが,現実は全然そうではない.しかし,家庭の波風の中で主婦の思惑はもろくも崩れ去り主婦はおかしくなりそうになるのですが,実はちゃらんぽらんな家族たちはそれなりに家族への帰属意識があり,実は本当に幸せな家庭だったというオチをつけた映画です.(完全ネタバレです)

公開時,評論家的な意味での評価は低くなく,いくつかの映画賞もとっていたはずです.ところが,あざとい映像的な演出,演技上・脚本上のこだわり(たぶん原作の雰囲気を映像的に維持,原作の存在感に対抗しようとしたのか)が,映画としての価値を下げているように思えました.

主婦の若い頃からの母親への鬱屈した思い,秘めた狂気といったものを,小泉今日子さんが十分演じきれるし,それを受け止めるだけの俳優陣を配したのに,余計な演出でぶち壊している気がしました.

ストレートな演出でも,十分良い映画になったはずなのに,おしいと感じました.

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